賃貸併用住宅でどうしても不安があるとすれば、やはり賃貸経営の部分ではないかと思います。ここで一つの選択肢としてご紹介するのがサブリースシステムです。
幸せな賃貸併用住宅には、月々の家賃収入ありきです。完成し、順調に満室になったとしても、そこから始まるのは様々な賃貸経営の管理業務
です。
①賃料管理:入出金の管理、滞納の督促、敷金の管理など
②物件管理:清掃、リフォーム手配、クレーム処理、設備の管理・修理など
③入退去に伴う業務:仲介会社との連絡、鍵の管理、原状回復リフォームの手配など
これらの管理業務は管理会社に委託することができます。その場合でも全くノータッチで全てを任せるのか(サブリース)、清掃などできる部分は自分自身ができるのか、等、オーナー自身が賃貸経営に使える時間とお金によって、次の3パターンが考えられます。
■サブリース(家賃保証と全ての管理業務を代行)を利用する
メリット
・家賃が保証される
・管理業務がほぼ任せられるため、オーナーに手間がほとんどかからない
・家賃収入が安定する
デメリット
・家賃の10~15%程度が手数料としてかかる
■管理業務だけ業者に依頼する
管理業務の一部もしくは全部を業者に委託する方法で、管理専門の業者もあるが、入居者募集を行っている不動産業者が管理業務も行うケースが多い。
メリット
・オーナーの管理業務の手間が減る
・サブリースより手数料が安い
デメリット
・家賃保証はつかない
・家賃の3~5%程度が管理料としてかかる
■管理業務を全てオーナーが行う
メリット
・手数料が一切かからない
・賃貸併用住宅の場合は自宅と同じ建物で部屋数も少ないので、清掃などの管理も比較的容易
・満室の間はほとんど手放し
デメリット
・家賃保証はつかない
・管理方法を勉強する必要がる
・入退去の際には、不動産会社への営業や原状回復工事の手配など、多岐にわたる業務をこなす必要がある
始めて賃貸経営をされる方や空室発生による収入変動が気になる方、煩わしい手続きをすべて任せたい、という方には、サブリースシステムがおススメです。
標準的なサブリースの特徴です。
保証期間
最長35年(RC・鉄骨造の場合)
最長25年(木造・軽量鉄骨造の場合)
借り上げ賃料
査定賃料の80~90%
・通常2年ごとに再査定をし、相場水準に合わせて賃料が決められます
・新築の場合、当初5~10年間は賃料改定無しと定めているサブリース会社もあり
賃貸経営は基本的に「立地」と「環境」がポイントになります。
通常のアパートも賃貸併用も立地が良ければ入居者はすぐ入るし、悪ければ入りづらいです。もちろん家賃次第ではあるのですが、やはり立地が第一だと思います。
次に環境、清掃で物件をきれいに保つことは賃貸経営の基本です。また、秩序を入居者に守らせることも大事です。その点、賃貸併用住宅はオーナーも同居している分キープしやすいはずです。